2019年12月21日土曜日

師走に走る


12月も後半です。新年会のご案内をいただくので年の瀬を実感し、来年の手帳に予定を書きながら、今年を振り返っています。
今年は、議員二期目を迎えさせていただきました。厚生委員会の委員長、議会運営委員など初めての役割を経験し「気が付くと師走になっていた」というのが実感です。

今年も、議会では前進したり後退したり気が抜けませんでした。

札幌市ではこれまで保育料の設定にあたり、所得に応じた保育料を基本にしてきましたが、保育料の無償化にともない、給食の副食費を所得に応じることなく各世帯から徴収することになりました。第三回定例議会では、払っていた保育料より、副食費が高くなる世帯には、その差額分の補助を行うよう求め、実現しましたが、第四回定例議会では、今後新たに入所する当該世帯の所得に応じる仕組みはない、つまり「現在のような補助はしない」と答弁しました。子育て支援という目的で保育の無償化が進められてきたことに照らし、本市独自の制度を設けるよう求めましたが、まさに綱引き状態です。

議員が10人になり、質問の時間と回数が増え、議会準備で夜が更けてしまうこともありました。ある夜、市役所でトイレの帰り、廊下が真っ暗で一瞬「ゾっ」としたら、「ゾっ」は、みるみる増幅し「ゾゾゾっ」となりました。私は廊下を全力で走り「暗くて怖かったぁ」と部屋に入ると、Y議員が「暗くて怖い?かわいいわねぇ太田さん」と一笑。少々のことには動じない、私の歳を超えた議員が誕生し、年長者の座を譲ったことも大きな出来事でありました。


2019年12月6日金曜日

おひさしぶりの11月

その1


11月中旬、市議団の控室に「太田さんいる?ひさしぶりー」と、元気に訪ねて来た人がいました。
一緒に応接室に行く間「誰だっけ?誰だっけ?」とつぶやきながらも席につくと、その特徴ある話し方で思い出しました。
「どうしたらいいかわからなくて」と言うので、「こうしたらいいと思うわ」と話した後、近況報告をしあいました。

その2

2日後「相談をしたいという人がいます」と紹介され、お会いした方の顔を見たとき「いつかどこかでお会いしたことあるなぁ」と思いました。
すると、相手の方から「おひさしぶりです、以前、訪ねて来てくれたことがあります」とのこと。
お話しを聞くと、もう10年も前にお会いしていたのでした。高齢になったご夫婦と障害をもつお子さんの、これからのことを一緒に考えていくことになりました。

その3

さらに、その4日後「消費税を5%にもどして景気回復を」の署名を集めていた時「あなたのこと覚えていますよ、おひさしぶりです」と、迎えてくれた方がいました。
頭の中でぐるぐる考えましたが、とうとう思い出せません。「あなたが候補になったばかりの時、応援するからねと言ったら、あなたとても喜んだのよ」と。なんと13年も前の出来事でした。
体調を崩し、お子さんのところに引っ越してきたのだそうです。
「貫禄ついたわね」「はい、歳も体も大きくなりました」と笑いました。

このようなみなさんとの出会いがあって、今の私があります。とてもうれしく、そして襟を正す思いです 


2019年11月11日月曜日

ME TOO

11月号の「広報さっぽろ」。特集は「知ってほしい身近な問題 DV」です。

「NPO法人 女のスペース・おん」代表理事のインタビュー記事も載っています。

ずいぶん前のことですが、DVの相談を受けたことがあります。ご本人からの電話に、「女のスペース・おん」でアドバイスをもらいながら対応しました。
「まずは身の安全を」と思い、シェルターに入るよう手を尽くしましたが、本人が決意できませんでした。「なぜ、逃げられないのか」そう思いましたが、あまりの恐怖で「逃げたら怒られる」という心理状態や「お前なんか、どこにも行くところがない」と言われ続け、相手のコントロール下に置かれていることがわかりました。今でも、時々思い出し胸が痛くなります。

広報さっぽろを読んだその日、約束をしていた「ME TOO札幌:性犯罪における刑法改正プロジェクト」の方たちと、小形幹事長とともに懇談をしました。

2017年、110年ぶりに性犯罪に関する刑法が改正されましたが、強制性交等罪(旧・強姦罪)の成立には「暴行や脅迫があったと認められなければならない」という要件は残され、3年後までに見直しを検討する「附帯決議」とされたのです。その3年となる来年には、見直しを行い、現行規定でも不十分なところの刑法改正をするよう意見書を上げてほしいので、全会派をまわっているとの事でした。私たちも、全会派が一致できるよう努力しようと決意した懇談となりました。


2019年10月3日木曜日

教育

1970年頃、若者を無気力、無関心、無責任「三無主義」と言ったそうです。最近は、会社で意見を言わない、付き合わないなど「三(さん)ない」という若者を揶揄する言葉があるようです。

2014年安倍政権は、自らかかげる「教育再生」を一気に進め、憲法9条の改悪をめざし、さらに、日本を世界でもっとも企業が活躍しやすい国にするため、企業に従うモノ言わぬ労働者を、教育の中でつくることを進めてきました。で、あるのに、さも個人が悪いような揶揄のされ方は筋が通りません。

札幌市は、2030年のオリンピックを招致したいとし、新幹線の札幌延伸、アクセス道路の建設、駅前再開発など、2030年に照準を合わせ、開発しようとしています。

現在、市内の小学4年生には「ボクと新幹線」という冊子が配られ、副読本として使われています。発行は、札幌市や函館など北海道新幹線建設促進関係自治体連絡協議会。編集は、札幌市の新幹線推進室。協力は北海道、JR北海道、札幌市教育委員会です。「いいこといっぱい新幹線。まちどおしいなぁ」と表紙に書かれています。

「いいこといっぱい」と学んだ4年生は、新幹線開通予定の10年後は、19歳か20歳です。赤字を理由にJRの在来線がなくなり不便していないでしょうか。新幹線工事で発生した要対策土(ヒ素や鉛など重金属を含む土)は、将来にわたって安全に処理されるのでしょうか。

それら開発予算は、国費もありますが、市債や建設債であらたな借金をすることになります。「平準化」といって、将来の人にも負担してもらうという考え方で、借金をします。子どもたちの未来に責任をもった議会での論戦をしたいと思います。




2019年9月11日水曜日

生活再建

また、秋風が寒く感じる日が多くなり、胆振東部地震から1年が経過しました。いまだに多くの被災者が宅地の地盤改良など生活再建に向け、先行きが不透明なまま暮らしています。

そうしたなか、り災証明の申請や、り災した方の国民健康保険料、後期高齢者医療保険料の減免、国保の一部負担金減免(病院窓口での医療費の自己負担1~3割について、生活に困窮している方の負担額を免除・減額・猶予する制度)などが8月いっぱいで打ち切られました。
日本共産党市議団は、秋元市長に「り災証明の申請期限などの延長を求める要望書」を提出し、税務と保健医療担当と懇談をしました。
「り災証明申請の受付は予定通り締切るが、知らなかったなどの理由であっても、申請は9月以降も受付ける」と回答がありました。


国保料の災害減免は180件を超え、一部負担金減免は約280件でした。
「傾いた自宅を修繕できず病気になった方や、ぎりぎりで暮らしていた世帯は、地震によって暮らせなくなっている。この制度の支援が助けになってきた」と、延長を求めたのに対し、「災害減免の制度は終了するが、通常枠での保険料の減免や一部負担金減免を活用できるよう、各区の窓口に周知する。一部負担金減免制度は通常6ヶ月間だが、災害枠では1年間対応してきた。しかしそれをもってもう利用できないものではなく、条件が揃えば引き続き6ヶ月間利用できる」と答えました。

「制度の打ち切り」が独り歩きし、その後も活用できるよう相談に応じることは、ほとんど周知されていません。
ひとりもとり残さず、一刻も早く生活が再建できるよう、丁寧な対応を求め、私たちからも発信していきます。


2019年8月19日月曜日

猛暑

日中気温が高くても夕方には下がり、過ごしやすいのが「北海道の夏」のはず。
ところが今夏、札幌ではこの原稿を書いている時点で9日間連続の真夏日、最低気温が25℃以上の夜「熱帯夜」もありました。寝苦しさが続くと、疲れがとれず体力が落ちてしまいます。熱中症予防には、水分や塩分の補給とともに体を休めることも大事なのだそうです。

7月28日大阪府枚方市の遊園地で、28歳の着ぐるみバイトの方が熱中症で亡くなりました。約17㌔の着ぐるみを着て、午後は33℃の中、園内をまわり来訪者とふれあい、閉園後28℃ある夜、屋外ステージでダンスの練習を終えたところで、歩きづらくなり意識を失ったそうです。

着ぐるみを着る時間には制限があり、通気性や軽量化など改良されているようですが、それではこの猛暑から命を守ることができませんでした。

若者に、毎日新聞がツイッターで「時給1500円になったら何をしたいか」を聞いたところ、約3割の方が「病院にいきたい」と回答したそうです。病院に行くための休みがとれない、受診するお金がないなど、健康を削って働いている姿が想像できます。 

亡くなったバイトのかたは、どうだったのでしょう。詳細が明らかになっていませんので、想像でしかありませんが、休憩したいと言えなかったのかもしれません、この苦しさを我慢しなければ仕事を失うと思ったかもしれません。人間らしく自分らしく働き、安心して暮らせる働き方。本当の改革が急がれます。


2019年6月26日水曜日

子ども医療費助成の対象年齢が拡大します

開会中の第2回定例市議会で、現在小学2年生までを対象にしている、通院に係る子どもの医療費助成制度の対象を、来年度は3年生、2年後には6年生まで拡大するという補正予算案が出されています。

「子ども医療費無料化を求める北海道ネットワーク」のみなさんが、札幌市に、中学卒業までの拡充を求めた署名13000筆を超えて提出していますので、6年生までの拡大は大きな運動の成果です。
多くのみなさんに大変喜ばれていますが、私は、なぜ来年6年生までできないのか疑問で、議案が出た時、すぐ担当課に聞きました。

まとめると


長くなるのでまとめると、「現在対象外の児童のデータを、システムに取り込んで申請し、保険を登録して・・という作業を専門業者に委託して、約12ヶ月かかる。3年生から6年生までを一気にやろうとすると再来年になるため、来年度は、今年対象になった2年生が進級するので、3年生までとした」とのことです。

それならば、細切れに年齢を拡大するたび、システム改修にお金がかかるのですから、中学3年生までを対象にしたシステム改修を決断したらいいのではないでしょうか。

他にも、0~1歳のおたふく風邪ワクチン接種費用の一部を助成する予算がつきます。
自己負担は7320円から、およそ4320円になりますが、もう少し自己負担が少ないといいのにと思います。これから始まる議案審査特別委員会で、質疑するため準備をしています。





2019年6月8日土曜日

NEW 表札

地域訪問を行っていた時、「近所なのに、太田さんの自宅わからないね」と言われ早速表札作成。一目でわかるものにしました。



2019年6月7日金曜日

私は厚生委員会の委員長に選任されました。

2019年5月13日 今期最初の議会(臨時)、ご存知のとおり夜中までかかりました。
22時を過ぎた頃に議長が決まり、その後、各常任委員会の委員長が決まり、ここで私は厚生委員会の委員長に選任されました。
翌日、遅れを取り戻すために、予定より早く常任委員会が行われました。
委員長と委員会担当事務局、二人とも新米です。「ここで、マイクを上げますので、挨拶してください」と、打ち合わせをしていた場面でマイクが上がりません。自分であげちゃえ・・ということで、就任あいさつを終え、質疑に入りました。
議案の一点目は「札幌市国民健康保険条例の一部を改正する条例案」。国保の賦課限度額(保険料の上限額)を3万円引上げ、その上げた分で中間層の保険料を下げるというものです。
「厚労省は、各自治体の実情に応じて引上げ幅や時期を判断できるとされているが、本市はどう判断し上げることにしたのか」「賦課限度額世帯での滞納が172世帯、中間層の引下げは、わずか年間270円から700円。国保制度内でのやりくりでは、抜本的な解決にならない」など、質問をする佐々木明美議員と一緒に質問を準備していました。
私が「質疑はございませんか」と言うと「ありません」という声々、共産党以外質問なしです。一方、佐々木さんは、まだ自分だとは思わずにいるようです。委員長席から目で『佐々木さん、手を上げて』と合図を送ると、え?という顔の佐々木さんは、その後無事質問にたちました。
残念ながら議案は共産党以外の賛成で可決しました。

2019年5月20日月曜日

おおたさーん

みなさんのお力で、再び市議会に送っていただきました。お約束した公約の実現のためにがんばります。

選挙中の書類を整理していて、おもしろくて見入ってしまったものがあります。


私は、選挙カーの中で「あのお家(道路・お店)で手を振ってくれた」だの、「ここは街灯が少ない」だの、メモを取っています。
ところが、読み返すと「○から○道路を超えた○」など、さっぱりわからないもの多数。ガッツポーズ、(石川知事候補応援の)Lポーズ、頭の上で丸をつくる、犬が手を振る(?)など、うれしくてメモしたのでしょうけれど・・。

その中から、子どもたちとアナウンサーのことを書きたいと思います。


お昼休憩で私が乗っていない選挙カーが公園にさしかかると、小学生が呼びとめ、「がんばってください」「おうえんしています」と書いたメモを預けてくれました、ジーンと涙がでました。

演説をしていると、駆け寄ってきて「僕も太田です」という兄弟。高学年の子たちと「おおたさーーん」「はーーい」と交信。
そしてアナウンサーは、しゃべり続けるので時々口が回らなくなります、「市議会議員ゴッホ(候補)」。なかには、手をふってくれた人がいると、うれしくて心が躍るので、つい「あらぁ きゃぁ ありがとうございます」というアナもありました。
「わかるわかる」と大笑いでした。

フェイスブックでも紹介していますが、このように多くのみなさんに支えていただきがんばることができました。


2019年3月13日水曜日

「通いたい子がいるのに 切らないで」  - 学童保育の登録

2019年2月21日、札幌市学童保育連絡協議会から提出された「学童保育をなくさないための要項改定を求める陳情」が文教委員会で審議されました。

助成が切られる


札幌市児童健全育成事業実施要項の10条は、学童保育の登録児童数が10人未満になると助成が切られ、登録からも外されて、再び10人以上になるニーズがあったとしても、校区に児童クラブがあるため再登録できず、さらに過密校区でなければ登録できないとしているため、その要項の改定を求めたものです。

陳情を提出した、学童保育連絡協議会から会長さんが趣旨説明を行い「児童が減ったとしても利用者はいます。通いたい子がいるのに、10人未満だからと登録を切らないでください」と訴えました。

「過密化」?!


大会派から順番に質問をするので、私は4番目。同じことを質問しないようにたくさん準備して臨みました。

他会派が「助成金も大幅に充実している。工夫し安定して運営してもらいたい」とか、「運営側にも社会的責任がある。安定運営につながる支援を」などと質問をし「あれあれ?運営が悪いんでしょってことかしら?」と思いながら、メモをとりました。

「過密化」のとらえ方も、児童会館の建物は大きくしないまま、体育館にマットを敷いて、その面積を児童一人当たりの基準で割ると、定員が100人も増える場合もあり、児童を詰め込むことに他ならず、過密化していないというのは問題だということも述べました。


2019年2月18日月曜日

漢字の問題

シンポジウムやつどいなどに呼んでいただくことが多く、第一回定例議会が始まったこともあり、それら準備のため、自宅でも資料を散らかしパソコンを開いている時間が増えています。

そんな中、小学2年生のA君は、私の隣で遊んでいると思ったら、何やら準備ができたようで、私に「漢字の問題を出すよ」と言いました。
仕事の片手間でも答えられる自信があった私は「は~い」と気のない返事をしたのですが、「一問目です 『おのれ』」・・「えっ おのれぇ~?」意表を突く問題に大笑い。

資料から目を離し考えるものの、頭の中は「意味を知ってるのかしら」との思いでいっぱい、漢字は浮かんできません。
「時間切れです。『乙』でした」書いた字を見て、「思い出した『己』ですよ」。
引き分けて二問目、『からす』、私の答え『カラス』。
紙に書いて「『鳥』これはトリさ『烏』カラスはこれ。違いわかる?ここの中の一本ないんだよ。

漢字辞典を見てびっくりしたんだよね」という君にびっくりだよと言う私。ラスト問題は『うろこ 魚へんだよ』。
魚という漢字を含め、ぼんやりとしか浮かばずギブアップすると、「正解は『魚』のとなりに『舛』こんなの。あとはわからない」というので、二人で考えるもわからず、スマホで検索『鱗』ができあがりました。

しかし、ここは辞書を引くべきでした。片手間どころか、すっかり夢中になり漢字を覚えました。みごとに脳の緊張はほぐれ、その後の仕事ははかどりました。

< 東区民報 かけある記より >




2019年1月30日水曜日

猛威

現在、私の周りで「猛威を振るうもの」は、インフルエンザと雪です。今年は、とても身近なところで、インフルエンザに罹患する人が多く、ばったばったと寝込んでいます。
うがい手洗い、水分補給。そして私の場合、自分の体力を過信するところがありますので、年相応の休憩と、食べ過ぎない栄養を心がけています。

雪について、「車1台通るのがやっとの道路」「歩きづらい」などの声をたくさん聞きます。この冬、札幌市は「パートナシップ排雪制度」の実証実験を行っています。実験団体(町内会)数は、全市で42、東区は4です。

実験では、圧雪厚10㎝を20㎝にして路面の雪を残します。20㎝残された雪が気温が緩むことで、ざくざくになった時や、それが凍った時など歩きずらいのはもちろん、とても危険です。排雪の幅は変わりませんが、パートナシップで排雪するまで6mの道路の両脇に雪が積まれるのですから、車が交差できなくなるわけです。
このようにして排雪量を抑制することでパートナシップの地域支払額は約7割に軽減できるであろうといわれています。町内会の負担を減らすことは大事ですが、生活道路が危険では元も子もありません。
パートナシップ排雪の地位域負担をゼロにするには、9億円あればできます。「市の負担で生活道路の除排雪を行うようにしたい」。ものすごい勢い(猛威)で実現したいと思うのです。