「もう一度だけ、申し込んでみたい」。10年以上、市営住宅を申し込み続けている女性の言葉です。病気が悪化し引っ越しせざるを得ないのですが、これからの暮らしを考えたら市営住宅に入りたいのです。
私は昨年、第3回定例市議会の委員会で2000年からの市営住宅が建替え事業で、97棟1264戸減っていることを明らかにしました。2014年募集では、22年以上申し込み続けた131人中、当選はわずか9人。「何年も空き家になっているところがあり、空いているなら入りたい」と希望する声はたくさんあり、せめて減らした戸数は建てて入居者を増やすよう求めました。
現在出されている補正予算案に、2016年度予算14億円だった市営住宅運営管理費に5億円の補正が組まれました。「市住空き家の修繕を積極的に行い、毎年800戸ほどの募集計画を900戸にし、入居者を増やして家賃収入を得たい」と説明しています。
市住の空き家は現在、事故物件・建替えのための政策空き家を除き、1260戸あります。全て修繕し入居できるようになると、家賃収入は約3億円増えます。この分野に税金を使うことは、市民は低廉な家賃で住まいを確保でき、市の収入が増え、修繕の仕事も生まれる、一石三鳥です。
一方、2017年度予算の概要では「公有財産の戦略的な活用」に、市住余剰地の売却が含まれており、建替え事業で戸数を減らし、余剰地をつくることは計画的に行うとみられます。
2月21日から始まる予算議会の準備に力が入る日々です。
<東区民報より>