2013年文部科学省は、学校を対象に「アレルギー疾患等を抱える児童生徒の実態と学校の取組の現状」を調査しています。その結果によると、「食物アレルギー対応の困難な理由」の設問に「不十分な施設設備」との回答が一番多く、次いで「対応人員不足」と続きます。調査したのに、残念ながら現在も「設備や対応」は改善されていません。
札幌ではアレルギーのため、給食はお弁当持参という子と、パンは食べられないけれどお米は食べられるなど自己除去しながら給食の一部と持参のお弁当を食べている子たちがいます。
多くの保護者は、パンの日は米粉でパンを焼き、パスタの日はソースを作るなど、なるべく友達と同じものを食べさせたいと工夫をしています。しかし問題は、持参したお弁当を温める設備や対応が整っていないため、冷たいソースを麺にかけて食べる等ということが起こっているのです。札幌市教育委員会は「学校予算内で購入できるなら、学校の裁量でレンジを購入してもいい」としながら、お弁当を預かり温めるなどの人的対応や、何かあった場合の責任を含め、学校まかせなのです。
文部科学省は、全国の学校で生徒一人ひとりにタブレットの整備を開始し、札幌でも導入が進んでいますが、アレルギー問題を「手引きで事故が起こらないようにしている(教育委員会)」ことに留めず、必要なところに冷蔵庫や電子レンジなど配備するよう求めていきたいと思います。