2018年6月12日火曜日

(仮称)町内会に関する条例

2018年6月初旬、北海道新聞で、昨年誕生した東雁来地区の町内会が紹介されていました。宅地開発され若い世帯が増えましたが、町内会はなく、ゴミステーションもありませんでした。連合町内会の役員さんが新しい住民に声をかけ、市の環境局とともに小学校に集まり、ゴミステーションの場所を検討したのが、町内会作りの始まりだったように記憶しています。役員の大半が30代40代とのことですから、多くの町内会の役員さんは、羨ましいと思っていることでしょう。
札幌市が、2016年に行った「町内会・自治会に関するアンケート調査」の結果をみますと、町内会活動の運営における課題は「役員のなり手不足、役員の高齢化、特定の人しか参加しない」がトップ3です。

市議会で、(仮称)「札幌市町内会に関する条例素案」の報告がされました。素案では「町内会は地域住民の自発的な加入を促進するよう努めること」などを町内会の役割と定めています。
地域における町内会の役割は大変重要です。だからこそ町内会が抱える課題に対して市が積極的に援助することは必要です。しかし、それは条例を制定しなければできないものではなく、東雁来地区のように、個性豊かに多様性を認め合いながら住民の自治意識を高める方向への支援によって実現されるものではないでしょうか。
先ほどのアンケート調査で、条例等法的整備を求める回答は14.5%にすぎません。この条例(案)は、町内会の困難に寄り添うものではなく、問題だと言わざるを得ません。
<東区民報かけある記より>